代表者プロフィール
自然に伸びる樹木は美しいものです。
楚々とした枝、淡い新葉、小鳥のおとずれ。
まるで緑浴をしているような心地よさがあるでしょう。
ですが、お庭へ木を植えたら、枝を切る手入れが必要になってきます。単純に植木で庭が埋め尽くされてしまうからです。今までの手入れでは新しく伸びた枝を切り取り、植木を丸く整形することが常識でした。楚々とした枝や淡い新葉が切り取られるのは、複雑な気持ちになるかもしれません。
私は新しく伸びた枝はなるべく残す手入れをしています。お庭で緑浴ができて、楽しみが増えるように。
そんなお庭が増えていけば、心地よい街になり、質のよい国になっていくと思います。ひいては猛暑や温暖化などの環境問題にも貢献できるかもしれません。
そのためには、剪定技術を考え直す必要がありました。植木を丸く整形したり、葉がほとんどなくなるほど枝を切ったりしていては、みどりの良さが引き立たないと考えたからです。
そこで私は、海外で実施されている「構造的剪定」と私の研究成果を合わせて、「透きつづく剪定」を開発しました。
ただ、街なかでは成長が早くて丈夫な植木がよく植えられており、「透きつづく剪定」は使用しにくい状況です。なぜなら、このような植木は剪定でサイズを小さくすることが求められてしまうからです。日本では、植木が大きくなることに抵抗があるのかもしれません。
そのため、「透きつづく剪定」は、ゆっくりと小さく成長する植木へ使用することにしています。私はそういった植木を用いて、植栽デザインをしています。
日本で「透きつづく剪定」が普及していけば、より多くの植木へ使用できるようになるでしょう。
植木のサイズを小さくする場合でも、私は美しい枝が残るように、工夫しながら剪定しています。
私が剪定技術を考え直すことに至るまでは、試行錯誤がありました。
まずは基礎的な知見を広げようと、技術士 環境部門、樹木医、一級造園施工管理技士の資格取得などをしました。その後、ご縁があって剪定の研究に取り組むことになります。
ただ、この研究は辛くて苦しい経験でした。
研究の期間では開始から論文受理までに6年以上もかかり、その期間の経費は全て実費です。
そして、膨大な量の測定は時間をかけて行ったのに、データは分析し難いものでした。
しかし、諦めようと思わなかったのは学生時代プロボクサーだった経験が活きているのかもしれません。
データは誰からも相手にされないひどいものでしたが、私にはある傾向があるように見えていたのです。
これをどうすれば分析できるのか調べていると、ある日私の恩人となる研究者に出会えました。その方の視点は業界の常識を変えるほど先進的で的確なものでした。
その方のおかげで論文を掲載できた喜びは生涯忘れません。
この研究論文を書いた過程で多くの知見を学び、私の剪定技術は高まっていると実感しています。
造園の仕事をして20年以上、自分の目指したい方向が定まってきました。
新しい技術を取り入れて、私たちの生活を安全に守り、住みやすさがより進化していくようにサポートしていきたいと考えています。
事業所名:緑 生 環
事業所所在地:神奈川県相模原市緑区若葉台3-8-4
支所:東京都板橋区高島平3-10-14-205
代表者名:島田 英泰
設立年月日:平成19年4月
事業内容:個人邸庭園およびマンション緑地などの計画・設計・施工・管理
研究・原稿執筆・講演なども行っています。