庭木を剪定する適期は様々な角度から考えると、一般的に結論づけることは難しいようです。
軽い剪定でしたら通年問題ないですが、樹形を大きく変えたい場合は季節による注意点を考えて剪定してください。
以下は季節毎にまとめました。
1~3月頃の剪定
新葉が芽吹く前、美しい新緑を迎える時期
メリット:腐朽菌等に感染する可能性を小さくできます。
大剪定を行う場合は激寒の時期を避けて3月頃に。
デメリット:大きな切り口は乾燥させないように注意してください。
4~5月頃の剪定
新緑が芽吹き、淡い緑を楽しめる時期
メリット:新葉を確認しながら樹形を整えることができます。
デメリット:樹皮が柔らかいため、樹木は傷付きやすくなります。
貯蔵エネルギーが少なくなっているため、大剪定は避けてください。
6~8月頃の剪定
葉は硬化して生長が一旦休止する時期
メリット:ヨーロッパでは最も適した時期とされています。
腐朽菌等に感染する可能性を小さくできます。
デメリット:大剪定を行うと秋に徒長枝や胴ぶきなどがでて、樹形が乱れてしまいます。
9~11月の剪定
気温は徐々に涼しくなり、庭や家屋へ暖かい日差しを入れたい時期
メリット:剪定で整形した枝ぶりを次年の5月頃まで長く楽しめます。
落葉樹の落葉を減らすことができます。
デメリット:土用芽の伸長や休眠の遅延があるかもしれません。
腐朽菌の胞子が多く飛散する時期で、腐朽菌に侵されやすくなります。
12~1月の剪定
12月は庭を綺麗にして年越しを迎えたい、年始は庭をどのようにしていきたいか考える時期
メリット:常緑樹は透かすことで暖かい日差しを庭や家屋へ入れることができます。
落葉樹は落葉した後に枝ぶりをよく見ながら剪定できます。
デメリット:剪定傷が霜害に侵されることが心配です。
冬の乾燥時期は剪定した切り口から腐朽菌が入ることがあります。
まとめ
○ 基本的に、枝ぶりを整える程度なら、どの時期に剪定しても大きな問題にはならないです。
○ 花を楽しむ目的で刈込剪定を行う場合は、花芽分化期に注意して下さい。
○ 透かし剪定を行う場合は、比較的どの時期に剪定しても花や実を楽しめます。
○ 老木への剪定や、樹木を極端に小さくする過度な剪定を行う場合は、その樹種の適期に剪定を行って下さい。